監修:岩手医科大学 内科学講座 血液腫瘍内科分野 教授
伊藤 薫樹 先生

くすぶり型多発性骨髄腫とは?

くすぶり型多発性骨髄腫は症状がない状態

くすぶり型多発性骨髄腫は、多発性骨髄腫の前段階であり、骨髄腫細胞やMタンパクの量は増えていても、症状がほとんどない状態をさします。患者さんによって進行がゆるやかなこともあれば、短期間で多発性骨髄腫に進行することもあります。

くすぶり型多発性骨髄腫は症状がない状態 くすぶり型多発性骨髄腫は症状がない状態

診断基準

くすぶり型多発性骨髄腫は、次の基準から診断されます。

くすぶり型多発性骨髄腫の診断基準 くすぶり型多発性骨髄腫の診断基準

一般社団法人 日本血液学会:造血器腫瘍診療ガイドライン 
第3.1版(2024年版)
第Ⅲ章骨髄腫 1.多発性骨髄腫(MM) 総論(https://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_1_1.html#soron)
(2025年10月アクセス)を参考に作成

くすぶり型多発性骨髄腫の進行

くすぶり型多発性骨髄腫と診断されてから、5年間で51%、10年間で66%、15年間で73%の確率で多発性骨髄腫またはアミロイドーシスへ進行することが報告されています(図)。また、診断後、最初の5年では年10%、次の5年では年3%、その後は年1%の割合で進行することが報告されています。

くすぶり型多発性骨髄腫の患者さんの多発性骨髄腫またはアミロイドーシスへの進行率(海外データ) くすぶり型多発性骨髄腫の患者さんの多発性骨髄腫またはアミロイドーシスへの進行率(海外データ)